サブコンは、純正ECUが燃料や点火時期を制御している状態において、その制御内容に上乗せの形式で変更を加えるデバイスです。つまり、基本的な制御を行っている純正ECUの補助的役割(sub)を行っていることから“サブコン(Sub Computerの略)”と呼ばれているようです。そして、その“サブコン”に対し、純正のECUに代わってすべて(full)の制御を行うものが“フルコン(Full Computer)”と呼ばれているようです。レイクラフトでは汎用ECUと呼んでいます。
この二つの最大の違いは、ベースマップを持っているかいないかという点です。
ベースマップについては別の質問項目の答えで説明しますが、純正ECUは多くの場合ベースマップは公開されていません。つまり、ECUの基本となる3つの制御項目(燃料の量、燃料の噴射タイミング、点火のタイミング)の絶対値がユーザーには全くわからないわけです。
サブコンは、その絶対値のわからない制御内容に、比率や度数でプラス/マイナスの調整を行うという、非常にアクロバティックな、誤解を恐れずに言わせていただけば、非常にあいまいな仕事をしていることになります。さらに言えば、ユーザーがその調整の値をどのように決めているかというと、恐れる無かれドライバー/ライダーのフィーリングに依存していることが少なくないのです。データロガーや空燃比計を使って、A/Fの数値を確認しているのであればまだ救いはあります。しかし、そのような計測ツールを使っていても、結局のところベースの絶対値がわからないところに、「n%をプラスして・・・」と調整しても、修正したゾーン(rpm vs. TP)によっては、思ったとおりの結果を得ることが非常に難しい場合があります。。
一方、汎用ECUは、ベースマップを自分で作ることが出来ます。ほとんどの制御項目をすべて任意に設定できるのです。ですから、制御内容の調整値も直接書き換えが可能です。
汎用ECUを使うことが、即、ドン付きの解消に役立つわけではありませんが、目指すゴールに早く確実に近づけることは確かです。