ストリートユースでもご好評を頂いておりますスターレーン製パワーシフトに、ついにDiavel用のアダプタKITが登場!
これまで、Ducatiのディアベルやムルティ、ストリートファイターなどにパワーシフトは付けられないかとのお問い合わせを多数頂いておりましたが、朗報です。 ついに、専用アダプタKITが設定されました。
これで、ハーネスを切ることなく、手軽にパワーシフトを装着出来る様になりました。
このDucatiアダプタKITの適応車種は下記の通りです。
・ Multistrada (2010~2012 年式)
・ Street Fighter (2010~2012 年式)
・ Diavel (2011~2012 年式)
・ 848 (2009~2012 年式)
・ 1198 (2011~2012 年式)
・ 1098 (2007~2008 年式)
「シフターってレーシングパーツでしょ ?!」と、今まで敬遠されていたアナタ!食わず嫌いは絶対に損です。
ツーリングや街乗りでもクラッチを切らずにシフトアップできる快適さは、一度体験したらこれ無しではいられなくなりますよ。
そろそろ風も暖かくなってきて、走りに行きた~い虫が騒ぎ出している今がお買い時です。
・ パワーシフト本体価格 ¥59,800(税別)
・ アダプタ・KIT (Ducati用) オープン価格
アダプタKITの価格は取付費用等も含め下記取り扱いショップにお問い合わせください。
パワーシフトの詳しい製品説明はこちらから ↓ http://www.raycraft.jp/products/products_index.html#starlane
ただ、いくら手軽に装着できるとは言っても、ディアベルなどは外装を外すだけでも大変な作業です。
取り付けは是非パワーシフトの取り扱いに豊富な実績と経験のある下記取り扱いショップにお問い合わせください。
≫ レイクラフト
≫ ディライト 三重県鈴鹿市
≫ フクダテクニカ 宮城県仙台市
いよいよ今シーズンも全日本ロードレースの開幕戦を迎える時期となりました。
3月中旬の花粉まみれの合同テストを経て開幕戦の行われるのはここツインリンクもてぎです。
今シーズンは例年に比べ各チームの動き出しが早く、1月下旬頃からECUやデータロガーへの問い合わせが入りはじめ、ついに3月には綱渡りの対応となるような状況にまでECUへの引き合いが殺到しました。 以前にもご紹介した通り、レイクラフトではマイクロテックのM270R-GP3をJ-GP3クラスの公認ECUとして販売をスタートしていたからです。
私たちECUを売る立場から言わせてもらえば、十分な導入期間やテストも少なくECUをレースに投入するというのは、ある意味危険なことでもあるので、ECUの制御内容を十分理解した上で使って頂きたいという気持ちなのですが、マイクロテックのM270R-GP3はプラグインであるという取り付けの手軽さと、ベースマップの完成度が高いという信頼性の高さも手伝ってか、意外にスムーズに導入できてしまうという痛しかゆしの状況になっていました。
蓋を開けてみれば、開幕時点でJ-GP3のエントラントの約3割のライダーがマイクロテックECUのユーザーという私たちも予想していなかった数に上りました。
3月30日の公式予選は、気温8℃、路面温度14℃、天候曇りという冬に逆戻りしたような寒さの中でスタート。 朝方の雨がウェットパッチで残る非常に難しい路面状況でした。
結果はポールポジションこそ7Cの國峰選手に譲ったものの、2番手に山本剛大選手、3番手に徳留真紀選手と続き、上位10位以内に4名、15位以内には7名のマイクロテックユーザーが名を連ねるという幸先の良いスタートとなりました。
翌31日の決勝日は雨。 昨日よりも寒いかという気温の中でレースがスタート。
ホールショットを奪ったのは山田誓己選手。レースは國峰選手が2周目の90度コーナーで転倒を喫した後、各選手激しく順位を入れ替えながらのデッドヒートとなり、最終ラップの最終コーナーでトップに立った山田選手がそのままチェッカーを受けて初優勝を飾り、マイクロテックECUにもデビュー戦初勝利をもたらして頂きました。 3位に山本剛大選手が入りマイクロテックが表彰台の1位と3位を獲得。
4位には今シーズン現役復帰を果たしたベテランの宇井陽一選手が入賞しました。 宇井選手はなんとレースウィークにM270R-GP3を投入するという離れ業を演じ、「エンブレのフィーリング最高!」と大絶賛していただきました。 ただし、前述した通りレースウィークにECU投入などという離れ業は本当はもってのほかです!良い子はまねしないように。(笑)
ECUは、その制御内容をよく理解して使えば相当の武器になる一方、制御はその扱いを間違えばライダーを危険な状況に直面させてしまう危険性も秘めているまさに両刃の剣です。
ユーザーの皆様、ECUは用法、容量を守り正しくお使いください。
これからユーザーになろうかと検討されている皆様、考えている時間がもったいないですよ。いつ買うの? 今でしょ!
M270R-GP3についてもっと詳しく知りたい方はこちらを↓ご覧下さい。
Newsページ: http://www.raycraft.jp/news/news_index.html
Productsページ: http://www.raycraft.jp/products/products_index.html#topics
マイクロテックのECU M270R‐GP3がMFJの公認部品に正式に公認されたことは、当ウェブサイトのNewsページやProductsページでお知らせしていますが、もうご覧頂きましたでしょうか? まだの方は是非ご一読ください。
M270R-GP3?それって何?という方のためにここで簡単にご説明を。
全日本ロードレース選手権では2012年シーズンより従来の2サイクル125ccのGP125クラスに代わり、4サイクル250ccのJ-GP3というカテゴリーが始まりました。
このカテゴリはFIMの管轄で行われているmotoGPの中のmoto3クラスに準じたカテゴリですが、レギュレーションは微妙に異なります。 moto3クラスではECUはDellorto(デロルト)製のコントロールECU(ワンメイク化)となっていますが、全日本ではMFJの公認を受けたECUのみ使用が認められる形になっています。
ECUのコントロール化については賛否両論で、ECU製品を取り扱っている私たちレイクラフトとしては一家言あるところですが、それはまた別の機会にまわすとして、
このECUの公認部品化に伴い2012年シーズンはM232GP3というマイクロテックのECUで公認を受け昨年後半から数チームで採用していただきました。
そのあたりの詳細はこちらのコラムをご覧下さい。↓
http://www.raycraft.jp/column/?p=379
そして、2013年シーズン、M232GP3の進化系として、ホンダNSF250Rにプラグインで取り付けできるM270R-GP3をリリースすることになったというわけです。
このECUなら、ハーネスの加工も不要で、ノーマルECUをはずして、そのカプラにそのまま取り付けできます。
簡単なはずの説明がずいぶん長々となってしまいましたが、いよいよここから本題に入ります。
M270R-GP3はすでに数チームでシェイクダウンを行いインプレは上々のようです。
NSF250RのノーマルECUと比べて”どこがどう違うのか”とても気になるところです。
走行後、ライダーの皆さんから伺ったインプレの中で多かったのは、
1.「レブリミットのあたり方が唐突でなくスムーズ」
2.「シフトアップ直後のエンジン回転の復帰が早くてスムーズ」
3.「エンジンブレーキのコントロールをライダーのフィーリングに合わせられる」 といったコメントでした。
まず、1.「レブリミットのあたり方が唐突でなくスムーズ」 という点は車体に不要な挙動が出にくく、最小限のロスで次の加速に移れるというメリットがあります、またエンジンにもやさしいという点も見逃せません。 唐突で失速間のあるリミッターの効き方をするノーマルに比べるとかなりのアドバンテージです。
次に、2.「シフトアップ直後のエンジン回転の復帰が早くてスムーズ」 についてですが、シフトアップ時は、シフターを使う使わないにかかわらず、エンジン回転の下降は避けて通れませんが、その後のエンジン回転の復帰が早くてスムーズという点は走りに大いにプラスになるポイントです。
さらに、3.「エンジンブレーキのコントロールをライダーのフィーリングに合わせられる」 という点については、エンブレの好みはライダーによって様々なので絶対的な一般式としてのエンブレというよりはむしろライダーの要求に合ったエンプレをセッティングすることが出来るメリットは大きいと思います。
これまで何度も言っていることですが、ECUは馬力を出せる魔法の箱では決してありません。
しかし、そのECUの「ストラトジー」と呼ばれる制御能力やセッティングの許容能力によって、エンジンの特性を最大限に生かすことの出来る使い方に導いてくれる、別の意味での”魔法の箱”になりうる物です。
ベースの車両がほぼ同一、ベースのエンジンも基本的にほぼ同じという条件の下で、いかに他者にアドバンテージをつけるかという命題に答えてくれるひとつのソリューション、それがECUです。
Newsページ http://www.raycraft.jp/news/news_index.html
Productsページ http://www.raycraft.jp/products/products_index.html#topics
前回、こちらのコラムでスターレーンのパワーシフトのご紹介をしたところ、大変な反響を頂きました。 ありがとうございました。
と同時に、他の商品と比べて”どうなの?”というお問い合わせも多数頂きました。
それは、 「メーカーのKITのECUを使っているのであれば、基本、ON/OFFのスイッチだけでもいいんじゃないの? 失火時間はECUの方で調整できるんだし・・・」というご質問です。
確かにKITのECUではソフトウェア的に失火時間の設定ができる物もあります。 しかし、シフターの肝どころはそこだけではないのです。
ポイントはシフト荷重の調整です。 つまり、シフトレバーを踏み込んで(レーサーシフトの場合)または引き上げて(ストリートシフトの場合)から、失火が始まるタイミングをいつにするかという点です。
ソフト的観点では、ライダーによってシフトレバーの踏み方や踏み込みの強さ、踏んでから失火が始まるタイミングの好み、そして、ハード的観点ではバックステップのリンク形状、車両のミッションの仕様によっても要求荷重は変わります。
この微妙かつ精度の高い要求をON/OFFスイッチだけで許容するのには限界があります。
ON/OFFスイッチはセンサー内部で荷重を認識し、ある所定の荷重になるとスイッチが作動する仕組みですので、その作動荷重はセンサー任せになります。
これだと何が問題になるかというと、例えば、設定されている作動荷重が低い、つまり踏んでから作動するまでの時間が短いと、シフトドラムに適正なプリロードが十分にかかる前に失火が始まってしまい、最悪ギアが入らなくなってしまいます。
逆に設定されている作動荷重が高いと、しっかり踏み込んでからでないとセンサーが作動しませんから、シフトドラムの回転に対して失火のタイミングが遅れてしまうことになり、ギアは入らないか、入ったとしても非常に重たい印象になりますし、ミッションにもやさしくありません。
ここでちょっと、ギアチェンジのしくみについておさらいしておきましょう。
下図はシフト荷重とシフトドラムの回転、ギアチェンジの関係を表したものです
Gear Shift Force はギア荷重のかかり方を示したグラフで、Force Level は失火をスタートさせる閾値です。
Gear Position Volts は、ギアポジションセンサーの出力のグラフで、リニアポテンショメータータイプのセンサーはシームレスにギアポジションの変位を出力できるので、これで、シフトドラムの回転変位がわかります。
ここでまず 1段目のGear Shift Force のグラフを見てください。1から5まで区切ってある部分のうち、1から2にかけてシフトレバーから荷重が掛かっていく状態を示しています。 このとき、Gear Position Volts のグラフに注目してください。 1でフラットな出力が2で少し上昇しているのは、シフトドラムの遊びの部分がなくなって行く過程を示しています。
次に、1段目のGear Shift Force のグラフで、3の領域に入ると荷重はさらに上昇してゆき、設定してあるForce Level(荷重閾値)を超えると失火が始まります。
その時2段目のグラフが横ばいになっているのは、シフトドラムが回ってシフトフォークを押し付けてギアを移動させようとしている状態を示しています。
さらに、4の領域に入りギア荷重のグラフが一旦下降しその後上昇しているのは、ここでシフトドラムが回り、次のギアに入ったことをあらわしています。
話が長くなりましたが、つまりはパワーシフトだと、この Force Level (荷重閾値)を任意にユーザーが設定できるということです。
他のシフター部品もいろいろ検討されているのなら、是非この「シフト荷重の設定」が出来るかどうかをポイントに選定してみてください。