やってまいりました九州は熊本。
といっても、実はレイクラフト、先週の全日本ロードレース オートポリス大会からの居残りですっかり九州人になっとっとよ。
モタードmoto1も回を重ねてはや第7戦、ところはHSR九州。 あのKING佐合選手のホームコースでもあります。
レイクラフトはHSR九州は初めてばい。 興味深々でナビに連れられゲートイン。 思いっきり本田技研㈱熊本製作所内です。 そして何と、道路を挟んで向かい側にはRSC高武のショップがあるではないですか!こんなまん前に!と二度ビックリ。
いや~すばらしいコースです。 さすがです。
そして、メインスタンドの前に、これでもかとその存在感を示すダートセクション。 今回のモタードコースは一周約1.4Km強と他のコースに比べても長いのですが、それにしてもこのダートセクションは相当長いと思われます。(後でロガーで見たら、第一、第二トータルで約300mほどありました。)
コントロールライン直後の第一ダートはロードコースから左に直角に入り、右カーブ。
その後左に折れて轍の深い短い直線の後大きなテーブルトップ。
この後S字のようなコースを抜けて一旦ロードに戻り、
すぐに第二ダート。ここはカントの付いた、轍の深い右カーブ。
かなり手強そうです。 ダートの質も他とはちょっと違って見えます。(あくまでも素人目ですが・・・)
砂というよりは粘度のある”土”といった感じの色ですが、ベテラン三苫ライダーによると、火山灰の混じった独特のテクスチャらしく、湿ってくると思いのほかツルッと滑りやすい難しいダートなのだそうです。
9月15日(土)の練習日は好天に恵まれました。 爽やかな青空の下、広々としたパドックに色とりどりのテントが映えます。
PROクラスは、10分間の練習走行が午前中3本、午後1本のスケジュールで行われました。
好天の元ながら、前夜の雨でやや湿り気を含んだダートは、moto2、moto1オープンのライダーだけでなく、PROクラスのライダーにも牙を剥きました。 不意に襲い掛かるスリップや、ダートにタイヤを取られバランスを崩したライダーたちが次々に転倒、コースアウト。 明日のレースに不穏な展開を予想させる練習走行となりました。
明けて16日(日)は朝からどんよりした曇り空。
いつ雨が降ってもおかしくない・・と思っていたら本当に朝フリー前からポツポツ降り出しあっという間に路面はウェットに。 それでもダートのキャンセルは無く、予定通りのコースで走行が開始されました。
思ったとおり、ダートコースは大渋滞。 昨日以上に転倒、コースアウトが続出。
そんなコンディションの中、ダートコースを丁寧にこなし、得意のロードコースを巧みに乗りこなしたミトマックスがPROクラス予選でトップタイムをたたき出し、2位の佐合選手に1.2秒のタイム差をつけて、今シーズン初のポールポジションを獲得しました。2位は佐合選手、3位IKKI選手と続きました。
予選の余韻覚めやらぬ内にいよいよPROクラスRACE1。 天候は相変わらず雨が降ったり止んだりの不安定な状況。 ダートのコンディションもさらに悪化していましたが、主催者はあくまでダートはキャンセルせず、対応措置として第一ダートの外側の草むらまでコース幅を広げ、このラインの走行も可としました。 この対処が吉と出るか凶と出るか・・・
RACE‐1スタート。ポールポジションのミトマックスはトップで第一ダートに進入したものの、草むらラインを選んだミトマックスに対し、とっさにダートラインを選んだIKKIがミトマックスを交わしてトップに立ちます。 この後、後半のダートでミトマックスが痛恨の転倒、再始動する間にポジションは最下位に。 トップグループは、IKKI,佐合が他を離しにかかります。 中盤、佐合がIKKIを抜いてトップに立ちますが、最終ラップのダートセクションで、佐合のインをさしたIKKIが前に出てそのままトップを守り見事今季初優勝をゲットしました。
2位に佐合選手、3位にはCG.Phantomの五十住選手。 ミトマックスはレース中のファステストラップを刻んで追い上げましたが惜しくも10位という結果になりました。
今回のRACE 1での森田IKKI選手の初優勝でマイクロテックECU M206のモタードmoto1での初勝利となりレイクラフトにとっても大変うれしい結果となりました。
午後のRACE‐2までの間、天候は刻一刻と変わりました。雨がザーッと降ったかと思うと、チラッと日が差し強風が吹いて路面が乾きだし、その後また霧雨が続いたりと、なんとも微妙なコンディション。 突然の突風でテントが飛ばされるハプニングもありました。
RACE-2の路面は、RACE-1に比べるとロードセクションはややウェット、ダートセクションはやや乾き気味というタイヤチョイスに迷う状況。 スタートでは佐合選手がトップでダートに進入。IKKIが2番手、ミトマックス5番手。その後、ミトマックスはロードセクションで2台をかわし2周目には3番手に浮上。
この後、佐合選手のジャンプスタートが認定され、60秒のピットストップ・ペナルティが課されます。 これで、ポジションはトップIKKI,2番手ミトマックスとなります。
7周目にはミトマックスがIKKIをかわし一時はトップに浮上しました。
しかし、続くダートセクションでIKKIに前に出られ、さらにピットストップペナルティを受けた佐合が猛然と追い上げてきて2番手まで浮上。 最後はIKKIをもかわしてなんとトップチェッカー。 恐るべしKING佐合!
こうして、大荒れの天候の中、レースも壮絶なバトルの展開となり九州ラウンドが終了しました。
今回のレースでは、マイクロテックECU M206の初ポールポジション獲得、そしてRACE1での初勝利、RACE2では、2位、3位表彰台獲得と、大変うれしい結果となりました。
ちなみに、Yassyこと松本康選手のハスクバーナSMR449にも、マイクロテックのECU M232GP3を搭載していることは以前のコラムでご紹介しましたが、松本選手は7月29日に開催されたmoto1オールスターズ第5戦TSタカタのRACE1で2位、RACE2では今季初勝利を飾っており、ここでもマイクロテックECU M232GP3のモタードレース初勝利という結果を残していただきました。
松本選手は、この後、オートレース選手養成所第32期選手候補生の試験に合格し、今年の10月より晴れてオートレーサーへの道を歩まれることになりました。 おめでとうございます。 新しい世界にチャレンジされる松本選手の今後のご健闘を心よりお祈り申し上げます。