今シーズンの全日本ロードレース選手権に、Ducati1098Rで参戦しているチームスガイレーシングジャパンの車両にはマイクロテック社製のM197というECUが搭載されている。
このECUは、当サイトの”Products”のページでもご紹介している通り、Ducatiの純正ECUとの置き換えで搭載可能ないわゆる”プラグイン”タイプのECUだ。このECUに加え、同じくマイクロテック社製のM163というラムダシステムと2D社製のデータロガーを使って、計測と制御を行っている。
マイクロテックのECUはCAN(*1)の能力が非常に優れており、様々なCANデバイスとの接続が非常に簡単に設定でき、またECUから非常に多くの制御項目がCANのデータとして出力されているので、この有益なデータを、同じくCANの性能の高い2Dのデータロガーに入力し計測している。
チームスガイレーシングジャパンの1098Rでは、上記のような電装システムで計測したデータをもとにECUの制御に反映させてエンジン・セッティングを行っている。
<用語の解説> *1 CAN: Control Area Network の略で、通信規格のひとつ。 自動車等に使用されている電装デバイス間の通信に使用されることが多く、転送データはCAN_IDとオフセットで識別されbus上に流される。